任天堂の当時目指した最高峰。 何もかもが制限だらけだった中で、本格ミステリーがFCでやれるんだってことを身を持って教えてくれた作品です。 今やって尚面白いってのは、当時どれだけすごかったのか。 その時、当時の皆さんと同じ感動を味わえなかったことが悔やまれます。 とりあえず、このゲームの基本は行ける場所に全て行き、会える人に全て会って、ひたすらに情報を集める。 そして、一段落したころに探偵事務所へ戻り推理をするということを繰り返し行うことになります。 もれなくそれを行ってさえいれば、話は進むし別段難しいこともありません。 謎解きだって、別にプレイヤーが苦労することもそんなにないんです。 じゃあ何がこのゲームを名作と呼ばしめるのか? それは、探偵役である主人公と、プレイヤーをあえて乖離させたことにあるのです! 手当たり次第、情報を集めてはいるけどプレイヤーにはそれがどう重要なのかわかってこない。 ただただ漏れのないように動いてるだけなのです。 しかし、それらを持ち帰り事務所で推理するとき、主人公のひらめきはプレイヤーに多くのことを教えてくれます。 「ああ、そうだったのか」と。 そして、最後の最後バラバラだったピースがガチっと一枚の絵に合わさる瞬間! これぞ、ミステリーの醍醐味! 自分で動かしてはいるものの、サスペンスドラマを見ている一視聴者のような気持ちで遊べる作品ですね。 そして何より、紙媒体のミステリーと違うのは、音とビジュアルがあること。 私もたかがゲームじゃんか、そんなに怖くないってって思うんですが、死体を調べる瞬間ちょっと躊躇してしまったり、突如と変わるサウンドに身震いしてしまったりそういう情けないことをしてしまいました。 それだけ執念を感じるほど打ち込まれたドットと、ディスクシステムで初めて再現可能だったおどろおどろしいサウンドが物語をもりたてるのです。 当時8ビットのマシンでこれほどの表現が出来たのか。 そう感じましたね。 シナリオにしても、限られた容量の中でよくここまで作ったと思います。 素人考えで、こいつが怪しいと思った人間が次々と殺されていく。 私はとことん手玉にとられてしまいました。 一見わかりやすい穴をたくさん作っておいて、何だそんなことかとプレイヤーが安心した瞬間それがダミーだったと明かされるスパイラルサスペンス。 だんだんと薄皮を剥ぐように真相に迫っていくシナリオは本当にドキドキハラハラしますよ。 これスゲェ! そう、当時言いたかったよ、俺ゃあ! ☆×4.5 アマゾンへのリンク #
by sinsei-virago
| 2007-03-01 00:20
| 市販ゲームレビュー
更新が遅くてすみません。
私も気がかりではあったのですが、引越ししてからというものまだネット環境を引けていない状態でして、やっとこさ見つけたマンガ喫茶で記事かいてます。 ネット環境はなくとも、ゲームはやってるわけでこれから書けるようになったら前のペースでまたバリバリ書くと思います。 もし、逐次覗いてくれる方がいらっしゃるなら今後もごひいきにお願いします。 これ、良い良いって声はかなり聞いてたんです。 発売当時人気があったって話も聞くし、リメイクしてSFCで出たときもやっぱり良いという人が多かった。 んでも、これってやっぱ地味じゃないですかw それにどんなゲームなのかいまいちよくわかんないし。 そういう理由でちょっと実際に遊んでみる機会はなかったんですが、DS買ったってことと、お安く手に入るってことでやってみました。 私はこのゲームが飛び切り面白いなんて言いません。 けど、良い作品であるとは自信を持って言えます。 私はゲームの面白さって瞬間最大風速を言うことが多いように思います。 それについては、このゲームは大したことはありません。 しかし、最初から最後まで持続するじんわりとする面白さはさすが任天堂だと思う出来。 面白さの総量という意味では相当のものじゃないですかね。 内容は古今東西のメジャーな昔話をごちゃ混ぜにして、紆余曲折を経て悪者退治をするというコメディAVG。 もう始まりからしてごちゃ混ぜです。 あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。 おじいさんが芝刈りに行くと光る竹があり、玉のような女の子を授かりました。 おばあさんが洗濯に行くと、おわんに入った男の子がゆらゆらと。 一夜にしておじいさんとおばあさんは二人の子供を授かってしまったのです。 こんなですもんw このゲームを遊んでいると、何となく耳にしていた昔話が次々と思い出され、日本人固有のアイデンティティさえパロディ化して面白みに変えてしまう任天堂のセンスのよさに、本当に頭が下がりました。 ほとんど一本道であまり迷うところもないし、程よいアレンジの加わった昔話デジタル絵本といった趣の本作。 子供さんと一緒に、ちょくちょく手助けでもしながら親子で遊んでほしいようなテイストですね。 派手でもないし、びっくりするような演出もないけど、これはこれで面白い。 こういうゲームこそ、後々まで思い出として残るゲームなんでしょうねぇ。 ☆×4 アマゾンへのリンク #
by sinsei-virago
| 2007-02-28 23:40
| 市販ゲームレビュー
ゼルダシリーズの時のオカリナから登場しているチンクルを、主人公に据えたスピンオフ作品。 ゲームはチンクルがまだチンクルになる前、単なるぐうたらなおっさんだった頃から始まります(いわゆるニート状態) そんな時、急に天啓を受けて、そんな最悪な生活を脱却すべくお金を奉納し、夢満載の桃源郷、ルッピーランドを目指すこととなります。 そこに奉納するお金稼ぐんだったら、それで慎ましく暮らせばええやんとかツッコんではいけないらしいですw もうこのゲームは金・金・金! まずお店の人に相手にしてもらうには、はいお金。 街にはいるには、はいお金。 ひたすら拝金主義が徹底されてます。 しかし、その精神はチンクルから金をむしり取ろうとする悪意のために向いてるものではないので、こちらから何かしてあげると、即座にこちらからお金を要求することも出来ます。 下心見え見え、お節介金稼ぎRPG。 これはニュージェネレーションなゲームのあり方ですねぇ。 何てったって、金はHP(なくなると死にます)、金は攻撃力(多いほどモンスターに与えるダメージが大きいです)、そしてクリアするための鍵でもあるんですもの。 そして、ゼルダからスピンオフしてるだけあって、謎解きが深い! サウンドもゼルダから流用してるものもあったりして、これは結構真剣です。 こういうゲームって、物珍しいことをしただけで満足しちゃって、ゲーム的には薄かったりすることもあるんですが、本家の魅力を上手く併せ持ったことで、立派に一本のゲームとして遊べる物になりましたね。 それで最後に、重要なことを一つ。 未だ多くの人を魅了して止まない「moon」というゲームがあります。 それを作っていたラブデリックというソフトハウスは残念ながら解散してしまったのですが、その大部分が残ったソフトハウス、バンプールが開発してるんです! 全く同じではないけれど、ここには間違いなくあの「moon」の世界がある! あの毒々しいほど可愛らしい、ヘンテココミュニティーにまた対面できるのです。 個人的に私はこの部分が一番感激でしたね。 まさか、こんなところであの世界観に再会するとは。 任天堂が発売するにはダークすぎる作品。 そして、決定的にマニアック路線なバンプール開発。 万人にお勧め出来るゲームではないかもしれませんが、波長が合えばマイベストゲームにもなる。 そんな希有なゲームですね。 ☆×4 アマゾンへのリンク #
by sinsei-virago
| 2007-02-14 07:35
| 市販ゲームレビュー
買ったときはもっと、ちゃっちゃとレビューするつもりだったんですが、これホンマ面白いなー。 ついつい、これやり込みまくっちゃって、ここまで登場が遅れました。 そんなこんなで、いってみよー。 私って、実は初回出荷分23万本といわれる、初代ポケットモンスターを発売日に買って、周りに布教するパイオニア役として一役買ったこともある人物だったりします(結局GBの赤・緑は1000万本越えて出荷してるんだって!) そのときは、寝ても覚めても、学校行ってもそのことばっかりで、もう暇さえあればやってました。 とにかく、ひたすら面白すぎる作品だったことは間違いないです。 それで私は燃え尽きてしまったのか、金銀が出るのが遅すぎたのかw、その後まともに遊んでなかったんですが、今回つくづく思いました。 これやばい面白いわ! 各ジムリーダーを倒すために、様々なポケモンを試す必要があるシステム。 迷うことなく、加速度的に行ける場所が増えていく爽快感。 画一的になることは決してない、全てがオンリーワンのモンスター達。 ふと友達と対戦してみると、「あー、そういう使い方すると強いな」って新しい魅力気付きまくりです! 私って最近レベル上げとか面倒で、友達が遊んだゲームはかいつまんで説明してもらうともうそこで満足してしまったりするんですが、これは違う! 一見面倒とも言える道中をチマチマすすめることで、生まれるドラマこそ魅力なのです。 私はわりかし強さ至上主義なんですが、何だかんだで最初から連れ添ったモンスターに愛着がわいちゃって、結局はずせなかったりしますもん。 任天堂は子ども向けに走りすぎてる。 そんなことも言われているけど、このシリーズは本物ですね。 がしかし、話はそれますが、これにはお金に絡めた暗部があるのではと思います。 子どもが買うなら、そこまで足使って安い中古を探したりしないし、自然と新品の売上本数が伸びる。 お父さんお母さんがプレゼントするなら、中古とかちょっとそぐわないですしね。 俺のような新品ってついぞ買ってないなぁなんて人間より、儲かるのはわかるけど、ちょっとこのまま子ども向け偏重が続くのは困りますね。 まぁ、ポケモンシリーズにはまだまだその懸念は杞憂なんですがw 初代はやったなぁ。 それだけで終わりにしてしまったらもったいないですよ! ☆×5 アマゾンへのリンク #
by sinsei-virago
| 2007-02-12 06:38
| 市販ゲームレビュー
思いついたときが更新タイミング。 こんにちわ、新星ですw このブログ、日記でもないからネタが作りづらくて、更新おっそいなぁ。 そう思ってる方も大勢いらっしゃるでしょうが、たまに見てくれてると幸いです。 三国志大戦って、ゲーセンでデビューしたカードを使うゲームで、決められたコストの中で好きなカードを選び、それをマップの上で実際に動かしながら対戦する画期的なものでした。 自分オリジナルのデッキを作る楽しみ、カードをコレクトする楽しみ、実際にユーザーさんと会ってカードを交換する楽しみ、様々な魅力がつまった良いゲームです。 しかし、これがDS版となると・・・。 確かに、このような環境を表現できるのはDSだけだったのは確かだと思います。 しかし、DSをもってしてもそれを再現するには遠く、結局劣化版になってしまってるのは否めないと思います。 左手でDSを持ち、右手でタッチペンを握るスタイルではゲーセン筐体のように両手でカードを操ることも出来ませんし、画面が小さいから一騎打ちでのタイミング打ちが難しかったり、重なり合ってるカードを上手く触ることが出来なかったり、本来自分の出来る立ち回りがすぐにできないインターフェイスは当惑しました。 ゲーセンでのコンピューター戦もそうですが、一つ強い計略をタイミング間違えず使えさえすれば、だーっとカードを押し出すだけで勝てるバランスなのはどうかと。 一応、シナリオモードは用意されたデッキに、ちょっと自分のカードを混ぜて戦うので、色々なカードを使っていく内に特性がわかったり、各兵種の用法がわかったりするのは良いと思いますが。 勇んでwi-fi対戦に繰り出してみても、どのユーザーさんも確固とした勝つための方程式を持ってるデッキ組んでますし、もうマッチメイキングの時点でジャンケンのように相性で勝敗が決まってしまうバランス。 ただ、DS版のみを見た場合そんなに不都合も感じないんでしょうが、ゲーセンと比べてしまうとどうしても粗のある出来でした。 とりあえず、画期的なゲームを出したSEGAが、何とか家庭用でも表現できる可能性を見つけて、移植に成功した。 それはまぁ評価に値するかなぁーってとこで。 ☆×3 アマゾンへのリンク #
by sinsei-virago
| 2007-02-07 14:15
| 市販ゲームレビュー
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